最上川水系では前述の治水・利水事業によって水害の減少と飛躍的な農業基盤整備が図られた。現在は治水事業として置賜野川に長井ダムが建設中である他、「三難所」と呼ばれた村山市大淀地点の最上川に大淀分水路の建設を行っている。この地点はヘアピン状の極端な蛇行部位となっており、洪水流下の大きな阻害要因となっていた。国土交通省は蛇行部の半島部位を貫くトンネルを建設して洪水時にはまっすぐ流下させることで村山市内の湛水被害を軽減させようとしている。このほか堤防がまだ建設されていない部位の早期整備や山形市内での鉄道橋架け替えなどで、洪水時にスムーズな流下を促し市街地への浸水被害を防止しようとしている。
だが公共事業見直しの機運の中で、最上小国川に建設が予定されている最上小国川ダムについて、ダム建設の是非を巡る論争が続けられている。最上小国川ダムは洪水調節のみを目的とする県営ダムで、平常時には水を貯水しない「穴あきダム」であるが水没住民や一部の流域住民から建設反対の声が上がっており、現在事業者である山形県と折衝を続けている。2006年(平成18年)には全国のダム反対運動に関わっている天野礼子らが反対運動に加わり、「ダム建設撤回」を要求している。ダム問題について影響力の大きい天野の参入によりダム事業の転換が期待される一方で、流域に全く関わりのない人間の介入によりダム事業の長期化、治水事業遅延に対し危惧する意見もある。
最上川は『奥の細道』でも詠まれるなど古くから全国的に有名な河川の一つであり、最上峡の川下りを始め多くの観光客が訪れる。このため河川開発についても環境保全と景観保護が重要視され、堤防建設においても「桜堤」を各所に設け春にはサクラと最上川の美しい景色を創る事を国土交通省は『最上川水系河川整備計画』に盛り込んでいる。大淀分水路にしても、付近一帯が景勝地である事から環境改変を最小限に抑える事を大前提とした事業計画となっている。今後はより環境に配慮した河川開発が推進されるものと見られている。
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